2026年7月06日

はじめに:健康診断の「バリウム検査」と「胃カメラ」、どうちがうの?
こんにちは。名古屋市昭和区、川名駅・いりなか駅から近くの「かわな内科 糖尿病・内視鏡クリニック」院長の安藤です。
健康診断のシーズンになると、患者様から「バリウムと胃カメラ、結局どちらを選べばいいですか?」というご質問をよくいただきます。 「あの白い液体を飲むのが苦手だから、できれば避けたい…」「検査後の下剤が嫌だけど、バリウムがなかなか出ていかないのもつらい」と思いつつも、なんとなく毎年バリウム検査を続けている方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、大切なご自身やご家族の健康、そして「がんの早期発見」を最優先に考えるのであれば、私は最初から「胃カメラ検査」を選択することを強くおすすめしています。
消化器病・消化器内視鏡専門医の視点から、意外と知られていないバリウム検査のデメリットと、胃カメラを選ぶべき理由を分かりやすく解説します。
知っておきたいバリウム検査の6つのデメリット
バリウム検査は昔から行われている馴染みのある検査ですが、実は患者様への負担や、精度の面で以下のような大きなデメリットがあります。
① 「早期のがん」の発見には向かない
バリウム検査は、胃の「凸凹(病変による形の変化)」を見て異常を判断する検査です。しかし、初期の胃がんの多くは、ほんの少しの「色調の変化(赤みなど)」から始まり、ほとんど凸凹がありません。つまり、バリウム検査で異常を指摘される頃には、胃がんはすでにある程度進行していることが多いのです。
バリウム検査は歴史が長く、「早期発見できた胃がんは内視鏡で治せる」という概念がなかった昔の時代につくられたものです。ですから、あくまで「進行したがん」を見つける検査であり、「早期のがん」を発見するには不向きなのです。
② 体の負担が大きい
「胃カメラの方がつらく大変」というイメージをお持ちの方は多いかもしれません。しかし実は、人によってはバリウム検査の方が圧倒的に大変なことがあります。
バリウム検査を経験された方はご存じでしょうが、まずあの白い液体(バリウム)自体がとても不味く、飲むだけで吐き気を催してしまう方もいらっしゃいます。その後、胃を膨らませるために発泡剤を飲みますが、ここからが本当の試練です。「絶対にゲップをしてはいけない」という極限の地獄状態で、検査台の上を右へ左へと何度もぐるぐる回らなければなりません。もし途中でゲップをこらえきれずに出してしまったら、「もう一度発泡剤を飲み直して最初からやり直し」という苦行が待っています。
また体のあちこちを動かすため、ご高齢の方や、腰・膝に痛みがある方にとってはそれだけで大変な重労働です。
③ 放射線被ばくがある
一般的にクリニックで行う胸やお腹のレントゲン検査は、写真を「カシャッ」と数枚撮るだけですので、被ばく量は非常に少なく、日常生活のレベルと比べても全く気にする必要はありません。一方で、バリウム検査も写真撮影だけであれば問題ないのですが、実は検査中、医師や技師がリアルタイムで胃の動きを確認するために「連続透視検査(パラパラ漫画や動画のように、持続的に放射線を当て続ける検査)」を行っています。
もちろん、これも体にすぐ害が出るようなレベル(医療安全の基準内)では決してありません。しかし、レントゲン写真の撮影に比べれば、持続的に放射線を浴びているのは事実です。胃カメラであれば、放射線による被ばくは完全に「ゼロ」です。同じ胃の検査をするのであれば、あえて無駄な被ばくを受ける必要はないと私は考えています。
④ 検査後の便秘、憩室炎などの合併症
検査後にバリウムが腸内で固まってしまい、何日も深刻な便秘で苦しまれる方が少なくありません。さらに、腸の壁のくぼみにバリウムが詰まることで、強い腹痛を伴う「憩室炎(けいしつえん)」を引き起こすリスクもあります。そのようなリスクを下げるために、検査後には下剤を内服してもらうのですが、この下剤でつよい腹痛がでてしまう場合もあります。
⑤ 「二度手間」になる可能性がある
バリウム検査で「要精密検査」となった場合、原因を確かめるために、後日必ず胃カメラ検査を行う必要があります。これでは、何度もスケジュールを空けたり、ハラハラする時間が増えたりと、時間的にも精神的にも大きな負担になってしまいます。
⑥ 詳しい結果説明がない
バリウム検査を受けた当日に、その場で詳しい結果を聞けたという方はほぼいらっしゃらないと思います。後日届く健診結果の紙に「慢性胃炎」や「胃ポリープ」といった病名と、「要経過観察」などの評価が淡々と書かれているだけです。 「結局、私の胃って今どういう状態なの?」ともどかしさを覚えたことのある方も多いのではないでしょうか。
じつは、私が考えるバリウム検査の隠れた最大の欠点はここにあります。せっかくあの苦痛に耐えて検査を受けても、患者様にとっては「よく分からない結果」のまま、今後どうすればいいかも分からずに1年が過ぎてしまうのです。
例えば、結果に書かれることの多い「慢性胃炎」には、「放置可」や「要経過観察」はついても、「要精密検査(胃カメラをしてください)」の指示はつきません。そのため、多くの方がそのまま放置して、また来年もバリウム検査を繰り返します。
しかし、医学的に見ると、慢性胃炎がある方の多くは「ピロリ菌」に感染している(または過去に感染していた)可能性が非常に高いのです。 本来であれば、ピロリ菌がいるならすぐに「除菌治療」をすべきですし、過去にいたなら「毎年必ず胃カメラでがんのチェック」をすべき状態です。
こうした詳しい説明がないまま、毎年「慢性胃炎だから様子見」を繰り返し、ある年突然、バリウムで「進行した胃がん」として見つかる……という悲しいケースを、私はこれまで何度も見てきました。
胃カメラであれば、検査が終わったその日のうちに、医師が撮影した画像をお見せしながら直接詳しい結果をご説明できます。「ピロリ菌の検査をしましょう」「次はいつ検査すれば安心か」など、その場であなたにとってベストな選択肢を提示できるため、無駄にハラハラしたり、病気を見落としたまま放置されるような非効率的なことは絶対に起きません。
最初から確実な安心を
いかがでしょうか。バリウムのデメリットを知っていただければ、次からもバリウム検査を受けよう!と思う方は少ないのではないかと思います。医師の多くはこういった内情を知っているため、バリウム検査を受ける人は少なく、とくに消化器内科の医師に限れば、胃カメラ以外の選択をする人は皆無でしょう。
せっかく時間を作って健康診断を受けるのであれば、本当の安心に繋がる検査を選んでいただきたいと心から願っています。
「バリウムで何度も苦しい思いをしたくない」「現役世代で忙しいから、1回で確実に精度の高い検査を終わらせたい」という方は、ぜひ最初から当院の胃カメラ検査をご検討ください。当院では24時間いつでもWEBから胃カメラの事前予約が可能です。
昭和区周辺の皆様の健康を守るかかりつけ医として、いつでも丁寧・誠実に対応させていただきます。どうぞお気軽にご相談くださいね。
名古屋市民の方へ:2年に1度、わずか「500円」で胃カメラを受けられます!
「でも、胃カメラはお会計が高くなるんじゃ…」と費用の面でバリウムを選ぼうとしている方に、ぜひ知っていただきたい制度があります。
50歳以上の名古屋市民の方であれば、2年に1度、市の「胃がん検診」を利用して、わずか一律500円(ワンコイン)で胃カメラ検査を受けていただくことが可能です。
国の公的な制度(対策型検診)として行われているため、この安さであっても検査の精度や質は一切変わりません。当院の最新機器と専門医の手による「苦痛の少ない楽な胃カメラ」を、そのままワンコインでお受けいただけます。 ※対象年齢やクーポン(受診券)の利用方法など、ご不明な点がございましたら当院へお気軽にお問い合わせください。
■ この記事の監修・文責
院長:安藤 雅能(あんどう まさよし)
八千代病院(初期研修)、安城更生病院(後期研修・消化器内科医員)、公立西知多総合病院(消化器内科医長)、昭和区の健診クリニックを経て、2026年10月に名古屋市昭和区にて開院。
専門分野
内科 / 消化器内科 / 肝臓内科 / 内視鏡内科
経歴・実績
医師13年目
消化器内科医として高次医療機関(安城更生病院、公立西知多総合病院など)の最前線に立ち、年間1,000件程度の豊富な内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)および高度な内視鏡治療を執刀。同時に、急性期医療の現場における学会発表活動にも注力。
また、総合的な予防医療・健診業務にも深く精通しており、胃バリウム・腹部超音波(エコー)・腹部CT検査の読影実績は年間計3万件以上にのぼる。
所属学会・資格
・日本内科学会 認定内科医
・日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
・日本消化器病学会 消化器病専門医
・日本肝臓学会 肝臓専門医
・愛知県 難病指定医
■ 当院へのアクセス・ご来院エリアについて
当院は名古屋市昭和区駒方町に位置し、無料の駐車場を多数完備しているため、お車・電車のどちらからでも非常にアクセスしやすい立地にございます。クリニック正面道路を挟んで対側の駐車場をご利用ください。
地下鉄でお越しの方(最寄り駅): 名古屋市営地下鉄 鶴舞線「川名駅」から徒歩6分、「いりなか駅」から徒歩7分の場所にございます。鶴舞線沿線(伏見・八事・赤池など)からはもちろん、桜通線(名古屋駅・久屋大通・徳重など)からは「御器所駅」乗り換え、名城線(大曽根・本山・金山・新瑞橋など)からは「八事駅」乗り換えで大変スムーズにお越しいただけます。
お車でお越しの方(主なご来院地域): クリニック正面に広い無料駐車場を完備しております。 【名古屋市内各区】 昭和区をはじめ、隣接する千種区・瑞穂区・天白区・名東区、および東区・中区・熱田区・守山区・緑区・南区・北区・西区・中村区・中川区・港区の全域から主要幹線道路(飯田街道・環状線・山手グリーンロードなど)や名古屋高速等を経てご来院いただけます。 【近隣市町村】 日進市・長久手市・尾張旭市・春日井市・豊明市・大府市・東海市・あま市・清須市・北名古屋市方面からも、国道153号線等を利用して多くの方がお越しになれます。
【診療時間、小児診療について】 当院では、お仕事や家事でお忙しい方、学校帰りのお子様にも無理なく受診していただけるよう、お昼の時間帯や土曜日の診療にも対応しております。急な発熱、風邪、胃腸の不調など、気になる症状がございましたらどうぞお気軽にご相談ください。
